The data in the Sky with... オープンソースとクラウドコンピューティング雑感。

タイトル長くてすみません。
某嬢から、「ぶろぐに生活観がないよね」とのコメントを頂きましたが、相変わらずの内容です。


やや古いネタになりますが、所謂クラウドコンピューティングオープンソースについて、盛り上がっている記事を見つけたので雑感をメモっておこうかと。
この手のネタで久しぶりにwktkしてるかも(笑)


元ネタはこちら。O'Reillyが7月のOpen Source Conventionの後に自身のblogに掲載した記事。

 Open Source and Cloud Computing - O'Reilly Radar
 http://radar.oreilly.com/2008/07/open-source-and-cloud-computing.html


記事を通じた彼の主張は、膨大なデータベースを武器にユーザのロックインを図ろうとする巨大なプレイヤーが跋扈するクラウドコンピューティングの時代において、オープンソースはいかなる方向へ舵をとっていくか、という関心に貫かれている様子。
その文脈で彼は、"reasonably open and interoperable"なスタンダードの存在の必要性を説いてます。


即ち、生のデータそれ自体がオープンでなくても、そのデータを利用するためのAPIが提供されていればマッシュアップ的な利用によってinnovativeなサービスが生み出されうる素地になる、といったところか。


読んでいて、端的にwktkしたのは特に以下のあたり。

The "internet operating system" that I'm hoping to see evolve over the next few years will require developers to move away from thinking of their applications as endpoints, and more as re-usable components. For example, why does every application have to try to recreate its own social network? Shouldn't social networking be a system service?

Right now, there's a lot of focus on low level platform subsystems like storage and computation, but I continue to believe that many of the key subsystems in this evolving OS will be data subsystems, like identity, location, payment, product catalogs, music, etc. And eventually, these subsystems will need to be reasonably open and interoperable, so that a developer can build a data-intensive application without having to own all the data his application requires. This is what John Musser calls the programmable web.

Note that I said "reasonably open." Google Maps isn't open source by any means, but it was open enough (considerably more so than any preceding web mapping service) and so it became a key component of a whole generation of new applications that no longer needed to do their own mapping. A quick look at programmableweb.com shows google maps with about 90% share of mapping mashups. Google Maps is proprietary, but it is reusable.

(強調はid:cosmovita・訳は面倒いので各自よろしく)


情報(データ)は、集積・統合によってその価値を増す。
特にサービスとして存在するとき、互いに独立した100のデータベースより、統合された1つのデータベースの方が利便性が高いことは想像に容易い。
(例えば出品点数15万点の独立した100個のオークションサイトより、1500万点のヤフーオークションの方が落札者にも出品者にも利便性が高い。インターフェイスは独立しているが統合されたデータベースという点ではBIDDERSも同様)


そのデータベースが"reasonably open and interoperatable"な形で存在するとき、私たちは世界中のあらゆる情報を、目的やoccasionに合わせて最適な形で取り出し利用できるようになる
ここにおいて情報とは、web上のテキスト・画像・地図情報といった公的(public)なデータなものは勿論、
メールや自分が撮影した写真や撮影/編集した映像、購入した書籍や旅行の履歴といったピュアに私的(private)なものや、オンラインで購入した(=視聴権利のある)メディアデータのように自分にのみアクセス権のあるデータも含まれる。
もちろんGoogle Mapにユーザの好みの店の情報をmushupするだとか、iTunes上の個人のライブラリの再生履歴を集約して"Genius"なメタデータベースを構築するだとか、異なるタイプのデータベースを組み合わせ(て取り出す)ことも可能になるはず。


現状では、情報は世界中に「閉じられた状態で偏在」している。
iTunes StoreやMoperaで購入した楽曲・映像データはそのサービスにロックインされ、既定の窓からしか取り出すことはできないし、ローカル環境に置いてある情報はまさに「箱の中」でstuckしている。
これが「雲の向こう、約束の場所」に開かれた状態でまとめて置いてあったら、どれだけ便利なことか。



…現実のビジネスのことを忘れて徒然と妄想を書き連ねましたが、こういう世界になったらほんとに楽しいと思う。
だし、その世界で何らかの形で参加してみたいと切に思うのです。



以下、FYR的に。考えるにあたって参考にさせていただいた記事など


 クラウドコンピューティング - Wikipedia
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%89%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0
 オープンソースクラウドコンピューティング | WIRED VISION
 http://wiredvision.jp/blog/yomoyomo/200808/200808061000.html
 オープンソースクラウドコンピューティング雑感 - Casual Thoughts
 http://d.hatena.ne.jp/ktdisk/20080810/1218339869